自動運転トラックが普及するとトラックドライバーの仕事はどうなる?

近年、海外のみならず日本でも自動運転トラックの開発競争が活発化しています。

トラックの自動運転の導入は、ドライバーの負担を軽減するといったメリットがある一方で、トラックドライバーの仕事が減ってしまうのではないかと危惧する方も少なくないでしょう。

今回は、自動運転トラックを導入するメリットや自動運転トラックが普及するとトラックドライバーの仕事はどうなるのかについて解説します。

自動運転トラックのメリットとは?

それでは早速、自動運転トラックにはどのようなメリットがあるのかを見ていきましょう。

負担軽減によるドライバー不足の緩和

自動運転トラックを導入する最大のメリットは、ドライバー不足を緩和できる点です。

例えば長距離トラックを使った輸送の場合、高速道路のみを自動運転でまかなう、後続車無人隊列走行を活用するなどの使い方で大量の輸送を可能にします。

ドライバーの負担軽減にもつながって、より安定して働く環境が整うでしょう。

コスト削減と業務の効率化

自動運転トラックの導入は、人件費などの削減はもちろん、トラック1台当たりの稼働時間が伸びるとともに輸送時間の安定を図れるなど輸送を効率化できます。

運行管理システムの導入も進めば、業務効率化はより一層進んでいくでしょう。

自動運転トラックが普及するとドライバーのスキルは不要?

将来的に自動運転トラックが普及していくと、ドライバーの仕事はどうなってしまうのでしょうか。

そもそも自動運転トラックの導入は、「ドライバーの負担を軽減する」という目的において大いに期待されています。

トラックは、乗用車と比較するとより高度な運転技術が必要な乗り物。天候や道路の状態、積み荷の種類によっても、シーンに応じて積み方や走り分けの工夫をしなければなりません。

そのため、自動運転を導入したとしても臨機応変で安全な運転を心がけるために、トラックドライバーの専門的な技術がまだまだ必要といえるでしょう。

トラックの自動運転の安全性は現時点でどのくらい?

トラックの自動運転化の導入は、システムのトラブルやヒューマンエラーなどによる事故でドライバーや車体の安全性が担保できるのか、現時点では不安視されているといえるでしょう。

自動運転は普通の乗用車だけでなく、トラックでも先進安全技術を搭載した車体の開発が進んでおり、国土交通省は2025年3月3日から高速道路での実証実験を開始したとのこと。

こうした検証によって安全性能がしっかりと実証されれば、交通事故の防止や安全性の担保にもつながるでしょう。

まとめ

自動運転トラックの実現には技術面や高い安全性の確保など、まだまだ課題が多いのも現実です。

その一方で導入後のメリットは多く、ドライバー不足の緩和や負担軽減などが大いに期待されています。

とはいえ、いくら将来的に自動運転トラックが普及しても、高度な運転技術が必要なトラックドライバーの仕事が減ることはまずないでしょう。