
梅雨の季節は、トラックドライバーにとって一年でもっとも神経を使いやすい時期ともいえるでしょう。
視界が悪く、路面は滑りやすく、荷物の管理にも気を配らなければなりません。雨が降るたびにリスクが積み重なり、ちょっとした油断が重大な事故につながることもあります。
この記事では、梅雨時期のトラック運転において特に注意すべき安全対策をまとめました。 ベテランドライバーも新人ドライバーも、今一度、確認しておきましょう。
走行中に気をつけたい3つのポイント
梅雨時期の運転は、以下の3つのポイントに気をつけて運転してください。
① スリップと車間距離
雨が降り始めた直後の路面は、見た目以上に危険。アスファルトに蓄積した油やホコリが水で浮き出し、タイヤのグリップが急激に低下します。
白線やマンホール、鉄板の上は特に滑りやすくなっていますが、大型トラックは車体が重いため一旦滑り始めると止まれません。
雨天時の車間距離は、晴天時の1.5~2倍を目安にとりましょう。急ブレーキも厳禁です。
また、水たまりでタイヤが浮いてしまう「ハイドロプレーニング現象」も要注意。スピードを抑えて走ることが、最大の予防策になります。
② 視界の確保
夜間の雨は、対向車のライトがフロントガラスに乱反射して視界を奪います。
ワイパーのゴムは消耗品なので、梅雨入り前に交換しておきましょう。
また、フロントガラスの曇り対策も重要です。
デフロスターや外気モードをうまく使いながら、曇り止めスプレーを事前に塗っておくだけでも視界が大きく変わります。
③ 歩行者・自転車への注意
雨の日は、歩行者や自転車の動きが読みにくくなります。
傘やフードで周囲が見えていないため、突然飛び出してくるケースも少なくありません。
特にトラックは車高が高く死角が多いため、左折時の巻き込みや後退時の接触には十分に気を配る必要があります。
「相手は自分が見えていないかもしれない」という前提で運転することが大切です。
梅雨前に済ませておきたい事前準備
走行中の対策と同じくらい重要なのが、梅雨入り前の点検と準備です。
以下の項目を中心に確認しておきましょう。
【タイヤの溝を確認】
スリップやハイドロプレーニングの多くは、タイヤの摩耗が原因です。大型トラックの場合、高速道路を走行するための法令基準は溝の深さ3.2mm以上ですが、安全マージンをとって「残り溝が4mm以上あるか」をチェックの目安にしましょう。
【ワイパーを新品に交換する】
古いワイパーは、水をうまくはじけず視界のストレスが増します。梅雨直前に交換するのがベストタイミング。ウォッシャー液の補充と撥水コーティング剤の塗布も合わせて行うと、夜間走行がぐっと楽になります。
【荷物の濡れ・崩れ対策を整える】
段ボールや紙類は雨に弱く、水濡れで荷崩れが起きると商品事故につながります。ブルーシートや防水シートを常備し、風でめくれないように固定する方法も身につけておきましょう。
まとめ
梅雨の時期はスリップや視界不良、歩行者の飛び出し、荷物トラブルなど、複数のリスクが同時に高まります。
渋滞や遅延も増えるため、気持ちの余裕を持って出発時間を早めることも有効です。
また、雨の日の運転は知らず知らずのうちに疲労が蓄積しやすいため、こまめな休憩も欠かさないよう心がけてください。
事前準備と走行中の丁寧な運転、時折の休憩の3つを心がけるだけでリスクは大きく下げられます。